QonohaとBluesky Frame Rate ConverterでAMD Fluid Motionを使う方法 |
AMD Fluid Motionとは先日、PCにグラボを増設しました。 Radeon RX570を購入したのですが、Radeonには「Fluid Motion」という機能が搭載されています。 Fluid Motionとは、24fpsの動画をフレーム補間により60fpsにするというもの。ネットでは「古井戸」とも呼ばれています。 テレビに搭載されている倍速補間に近い機能ですね。 元々60fpsの動画には効果がありませんが、アニメや映画は24fpsで制作されているので、Fluid Motionを使うと「アニメがぬるぬる動く」とアニオタに人気の機能ですw ◇先輩! 私たちのFluid Motionなら60fpsでぬるぬるです!! せっかくAMDのグラボ買ったので、普段使用している動画プレイヤー「Qonoha」でFluid Motionを使えるようにしてみました。 QonohaでFluid Motionを使うには、Bluesky Frame Rate Converterが必要Fluid Motionは、本来はPowerDVDなどの有料ソフトで利用できる機能です。 しかし、フリーソフトの「Bluesky Frame Rate Converter」を使うと、Qonohaなどフリーの動画プレイヤーでもFluid Motionを使えるようになります。 ちなみに、Bluesky Frame Rate Converterは、有名な動画プレイヤー「Media Player Classic HC/BE」でも使えるため、その解説をしているサイトはネットに多くあるのですが… Qonohaで利用している記事が見当たらなかったので、今回の投稿に至りました。 ◆AMD Radeonの動画をヌルヌル再生する機能「Fluid Motion」を無料で簡単に利用する ◇APUでPowerDVDを使用せずにFluid Motionを満喫する方法 Bluesky Frame Rate Converterのインストール方法①QonohaとLAVFiltersをインストール ・Qonoha(qonoha64bit_20403.zip) ・LAVFilters(LAVFilters-0.74.1-Installer.exe) Qonohaは64bit版(インストーラなし版)を使いました。zipを解凍するだけ。 Qonoha単体だと再生できない動画もあるので、LAVFiltersもインストールしておきます。 ここで一旦、Qonohaで動画が再生できるかどうか確認しておくと良いでしょう。 (まだFluid Motionによるフレーム補間は使えません) Qonohaのトラブルシューティング ・動画に横縞模様が発生するときは… LAVFiltersの設定で、インターレース解除してやります。 スタートメニューから、LAVFilters→LAV Video Configuration→Software Deinterlacing→YADIF→50p/60pを選択。 ・AVC(.mkv)が再生できない Qonohaの設定→デコーダー→ビデオの上3つを「LAV Video Decoder」に設定。 ・Blu-rayの字幕を見たい xy-VSFilter(xy-VSFilter_3.0.0.306_x64.zip)を使います。 適当なフォルダに解凍した.batを管理者権限で実行。 Qonohaの設定→その他のフィルターに「MEDIATYPE_Video」「DirectVobSub(auto-loading version)」「ビデオ」を登録。 ・WAVファイルがうまく再生できない Qonohaは、簡易なミュージックプレイヤーとしても使えます。ただ、WAVファイルを再生すると、冒頭の0.5秒くらいが再生できない場合があります。 その時は、Qonohaの設定→その他のフィルターに「MEDIATYPE_Audio」「Default DirectSound Device」「オーディオ」「拡張子:wav」を登録。 ・flacファイルがうまく再生できない 同上。「拡張子:flac」で登録。 ②Bluesky Frame Rate Converteをインストール ・Bluesky Frame Rate Converter(BlueskyFRC_2.14.1_Setup.exe) インストーラを実行するだけ。 Blusky Frame Rate Converterを起動すると、こんな画面が出ます。「24p」「30p」にチェックが入っていることを確認。 「Zero-Copyモードを有効にする」にチェック。 ![]() ③Qonohaの設定 Qonohaを起動し、画面の何もないところで右クリック→設定→その他のフィルターを開きます。 さらに、登録するフィルターとして「MEDIATYPE_Video」「Blusky Frame Rate Converter」「ビデオ」を選択し、「登録」をクリック。 ![]() ※「登録」を忘れずにクリックしてください! ④Radeon設定の「ビデオ」タブ→カスタム→AMD Fluid Motion Videoをオンに ![]() 改めて24fpsの動画を再生してみてください。 ヌルヌルになりましたか? Fluid Motionが有効になっていると、Blusky Frame Rate Converterの設定画面「状態」タブでVpModeにProgressive(frame Interpolation)と表示されます。 ![]() いくつかアニメ視聴を試しましたが、個人的に一番分かりやすかったのは『ガールズ&パンツァーOVA これが本当のアンツィオ戦です!』冒頭の、大階段でカメラがパンダウンするシーン。 Fluid Motionオフだと、画面がガクガクして酔いそうですが、オンにすると超なめらかになります。 ![]() Bluesky Frame Rate Converterのトラブルシューティング 上手くいかない場合は、Bluesky Frame Rate Converterの設定画面右下にある「^」(上三角)をクリックし、「AFMを有効にする」にチェックし、「DirectShowフィルタ→登録」を試してください。 テレビアニメの録画もヌルヌルにしたい…以上はあくまで、アニメBlu-rayなど24fpsの動画を60fpsにする方法です。 一方、TV放送は、24fpsで制作したアニメを30fpsのテレビ信号に変換(テレシネ変換)して放送されている(?)らしく… 上記の方法では「テレビで録画したアニメ」はヌルヌルになりません。 そこで、 AviSynthという動画編集ソフトを用いて「逆テレシネ変換」して24fpsにダウンサンプリングしてからFluid Motionを使う手法が用いられます。 またしてもMedia Player Classic-BEでの解説サイトしかないので、Qonohaで使う方法を記録しておきます。 ffdshowとAviSynthを使って逆テレシネ変換⑤Qonohaのコピーを作成 元々24fpsではないTV番組(ドラマやバラエティ番組)を再生する場合は、逆テレシネ変換は必要ありません(むしろ逆効果)。 そこで今回私は、「逆テレシネ用Qonoha(録画アニメ専用)」と、「なにもしないQonoha(24fps動画、ドラマやバラエティ番組用)」の二種類用意することにしました。 先ほどインストールしたQonohaは「なにもしないQonoha」として使うことにして… もうひとつどこか別の場所に、フォルダごとQonohaをコピーします。 以後、このコピーしたQonohaを「逆テレシネ用Qonoha」として設定を変更していきます。 (スキンを変えて、見た目でわかるようにしておくと良いかもしれません) ⑥ffdshowをインストール こちらのサイトを参考に進めます。 ◆TV録画TSファイルを逆テレシネ変換しながらFluid Motionを効かせて再生する方法 逆テレシネ変換には以下の3つが必要。 ・ffdshow(ffdshow_rev4533_20140929_clsid_x64.exe) ・Avisynth+(AviSynthPlus-r1576.exe) ・Avisynthプラグイン(IT_YV12_0103_width8K.zip) ffdshowのインストールに際しては、「video decoder」に必ずチェックを入れておきます。私は「audio decoder」も合わせてインストールしました。 ![]() ffdshow audio decoderの設定は、「ヘッドホン」にすると疑似サラウンド機能が有効になって音がおかしくなるので、通常は「ステレオ」が無難。 ![]() ⑦Avisynthと、Avisynthプラグインのインストール Avisynthは、デフォルト設定のままインストールすればOK。 Avisynthプラグインは、zipファイルを解凍してx64フォルダの「IT.dll」をAvisynthのインストール先のpluginsフォルダにコピーすればOK。 CPUがマルチスレッドの場合は、Avisynthマルチスレッド版に更新するとパフォーマンスが向上するかも、ということで一応設定しておきました。 ・Avisynthマルチスレッド版(AvisynthPlus-r2772-MT-filesonly.zip) 1.解凍して、x64フォルダの「AviSynth.dll」とsystemフォルダの「DevIL.dll」をC:\Windows\System32にコピー 2.plugins64+フォルダをAvisynthのインストール先にコピー ⑧ffdshowの設定 スタートメニューから、「ffdshow ビデオデコーダーの設定 x64」を起動。 設定は以下を参考に。 ◆Chinachuで録画したTSアニメにFluid Motionを適用する ◆うにぼんさんのツイート ・コーデック MPEG2を「livacodec」に。 ・デコーダーのオプション 「ソフトテレシネを検出して表示時間の長さを平均する」のチェックを外す。 ・DirectShow のコントロール メリット値のスライダーを左端(使用しない)に。 ・インターレース解除 「インターレース解除」にチェック、手法「バイパス」を選択。 ・AviSynth 「AviSynth」にチェック、3:2プルダウン「プルダウンを適用する」を選択、「バッファー」にチェックを入れ「0」「11」に設定。 パラメータは以下のように入力。 IT(fps = 24, ref = "TOP", blend = false, diMode = 1) ![]() ・出力 「インターレースフラグを出力メディアタイプに設定する」にチェックが入っていることを確認。 ⑨逆テレシネ用Qonohaの設定 先ほどコピーした「逆テレシネ用Qonoha」に設定を追加します。 コピーした「逆テレシネ用Qonoha」を起動し、画面の何もないところで右クリック→設定→その他のフィルターを開きます。 さらに、登録するフィルターとして「MEDIATYPE_Video」「ffdshow Video Decoder」「ビデオ」を選択し、「登録」をクリック。 すでに手順③で設定したBlususky Frame Rate Converterと合わせて、きちんと登録されているか確認してください。 ![]() 改めてTV録画のアニメを再生してみてください。 ヌルヌルになりましたか? 逆テレシネ用Qonohaの起動ショートカットを右クリックメニューの「送る」に登録最後に、「なにもしないQonoha」と「逆テレシネ用Qonoha」を便利に使い分けるための工夫をご紹介。 まず、「なにもしないQonoha」は普段使い用に、規定のプログラムとして登録しておきましょう。 ![]() 次に、「逆テレシネ用Qonoha」のexeファイルを右クリック→送る→デスクトップ(ショートカットの作成) ![]() これでデスクトップにショートカットが作成されます。 (ちなみにショートカットは、プロパティからアイコンを任意に変えることができます。) さらに、作成されたショートカットをC:\Users\(ユーザー名)\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\SendToにコピー。 ![]() (AppDataフォルダは隠しフォルダなので、エクスプローラの「表示」→「隠しファイル」にチェックを入れないと見えません。) なにもしないQonohaと、逆テレシネ用Qonohaが共存できますこれで、 ・動画ファイルをダブルクリック⇒「なにもしないQonoha(24fps動画、ドラマやバラエティ番組用)」が起動! ・動画ファイルを右クリック→送る→Qonohaを選択⇒「逆テレシネ用Qonoha(録画アニメ専用)」が起動! の環境ができました。 左が「なにもしないQonoha」、右が「逆テレシネ用Qonoha」です。スキンは変えてます。 ![]() あくまでフレーム補間なので、やっぱり静止画で見ると崩壊してる部分もあるんですね。 一方、先に挙げた『ガルパンアンツィオ戦』冒頭のような、カメラがスライドするような演出(パン)は非常に得意です。 ![]() また、映画なんかは24fpsで再生すると、独特の「映画っぽさ」が出て迫力につながるので、フレーム補間はオフの方が良いという意見もある。 ◆トム・クルーズ「映画を観るならTVのフレーム補間をオフに」と呼掛け。理由は「映像が安っぽくなるから」 用途に応じて使い分けると良いですね。
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Author:Emmett
【生態】
えめっと。
近畿圏に生息、ついにティーンエイジャーを卒業してしまった男。
【趣味嗜好】
オタク、Keyファン。
主にergクラスタだが、AngelBeats!以来アニメも見る。
そろそろ新しいPC組みたいなー、と思っている今日この頃。
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