Windows10でmicroSDを固定ドライブ化、OneDriveフォルダを移動したい! |
タブレットスタイルだと、容量が足りないT100TA管理人のサブPC、T100TAは、タブレットとしてもノートPCとしても使える 2in1 スタイルのPCです。 ![]() このシリーズは、容量によっていくつか種類があるのですが、私の「ASUS T100TA-DK532GS」は、タブレット部分に32GBのeMMC(SSDの安価版みたいなやつ)、キーボード部分に500GBのHDDが内蔵されています。 つまり、ノートPCスタイルの時は、Cドライブ32GBに加えて、Dドライブ500GBが使えるのですが… キーボードを切り離して、タブレットスタイルで使う時は、32GBしか容量がありません。 購入してからすでに1年半、ほとんどノートPCスタイルで使っていたので、大きな問題はありませんでした。 しかし、先日Windows8.1からWindows10にアップグレードしてから、時々タブレットスタイルでも使うようになりました。 ◆T100TAを、Windows10にアップグレードしました こうなってくると、容量32GBは結構しんどい。 特に、Windows10では、OneDriveフォルダの「オンラインでのみ使う」機能が削除され、同期するファイルをあらかじめ選択する方式になりました。 これは、容量の少ないPCには厳しい変更。。 そこで今回、64GBのmicroSDカードを購入してタブレットに挿入し、容量の増強を図ることにしました。 そのうえで、OneDriveフォルダをmicroSDカード上に設定して、PC本体の容量を圧迫しないようにしたいと考えたのです。 OneDriveフォルダは、SDカード上には設定できない…OneDriveフォルダの場所を変更するには、いったんOneDriveとPCの連携を解除したのち、再度OneDriveの設定を行います。 (Windows8.1までは、OneDriveフォルダを右クリック→プロパティ→場所 で変更できたのですが、Windows10では手順が変わりました。) ![]() ところが、SDカードにOneDriveフォルダを指定しようとするとエラーが出ます。 ![]() 理由は簡単。 リムーバブルディスク(USBメモリやSDカード)には、OneDriveフォルダを指定できない仕様になっているんですね… そこで、リムーバブルディスクであるSDカードを、ローカルディスクのように扱う方法を探ることにしました。 SDカードを固定ドライブ化する、4つの方法今回の問題を解決するには、Windowsに「SDカードはローカルディスクである」と勘違いさせれば良いわけです。 調べたところ、そのための方法は大きく4つくらいあるようです。 ①Hitachi Microdrive Filter Driverを用いる これは旧来、USB外付けHDDにインストールできないソフトウェアを、無理やり外付けHDDにインストールするために利用されていた方法。 デバイスドライバを書き換えて、あたかもローカルディスクであるかのようにWindowsに勘違いさせます。 とりわけ、ローカルディスクにしかインストールできない一部のエロゲが、外付けHDDやUSBメモリにインストールできるようになるということで、一部では有名。 ただ、セキュリティ対策のためWinodws8以降では、デジタル署名のないデバイスドライバの利用には制限があります。これが原因で、「一時的にドライブが見えなくなってしまう事があるようです」との報告があったので、今回は別の手法を用います。 Windows7までのPCなら問題なく利用可能。 ◇MicroSD(リムーバブルディスク)のローカルディスク化 ◇miix2 8のmicroSDをローカルディスク化する。 ◇USB固定とか~グラボpgrとか~ ②SDカード上にVHD(仮想HDD)を作成し、マウントする SDカード上にVHDファイル(仮想HDD)を作成し、PC起動時にマウントする(HDDとして認識させる)方法。 マウントされたVHDファイルはローカルディスクとして振る舞うので、当然OneDriveフォルダを指定することもできます。 容量の少ないタブレットPCの普及によって、この方法を使う人が増えているようで、PC起動時に毎回行う必要のあるマウント作業を完全に自動化するツールも、ネット有志によって公開されている模様。 ただ、VHDファイルでは読み込み・書き込みのパフォーマンスがやや低下するほか、初回のVHDファイル作成にずいぶん時間がかかります。いずれもそれほど大きな問題ではないのですが、もう少し手軽な方法はないものかと、検討を重ねることに。 ◇Windows10のOnedriveフォルダは移動できない? ◇TransBook Chi T90CHI-64GSのストレージを補う!!SDカードを仮想ディスク化するのにオススメの方法を紹介します ③シンボリック・リンクを利用する シンボリックリンクとは… イメージとしては、システムに深く根差した"ショートカット"のようなもの。 通常Windowsでは、右クリック→ショートカットの作成 で、ファイルやフォルダへの"ショートカット"を作成できますよね。 作成された.lnkファイルをクリックすれば、該当のファイルやフォルダを参照できるわけです。 シンボリックリンクはもう少し高機能で、フォルダやファイルが「あたかもそこにあるかのように」振る舞います。 フォルダのエントリポイントだけをCドライブに残し、その中身(ファイル実体)はSDカードに移動することが可能になるわけ。 ![]() ↑シンボリックリンクは、あたかもそこにフォルダがあるかのように振る舞う。 「OneDriveフォルダの皮をかぶったどこでもドア」、みたいなイメージ。システムは、CドライブのOneDriveフォルダにアクセスしているつもりなのに、実はDドライブに転送されているのだ。 フォルダへのシンボリックリンクは、管理者権限でコマンドプロンプトを起動し、 mklink /d コマンドで作成します。WindowsVista以降で利用可能。 なお、シンボリックリンクは、NTFSのリパースポイントという技術を用いているので、シンボリックリンクの置き場所(上の画像ならCドライブ)は、NTFSである必要があります。(通常システムドライブはNTFSなので、気にする必要はありません) ただ、今回この方法でOneDriveフォルダをSDカードに設定しようとしたところ、冒頭と同じエラーが出て失敗しました。どうやら、OneDriveではシンボリックリンクが利用できない模様。 詳細な手順は後述。 ◇Windowsスマートチューニング シンボリックリンクでアプリを別ドライブに待避させる ◇『Dropbox』フォルダ内にないファイルやフォルダを同期 ④マウントポイント(ジャンクション)を利用する Windowsの「ディスクの管理」から、「次の空のNTFSフォルダにマウントする」を利用することで、マウントポイントを作成します。 実際にマウントポイントを作成してから気付いたのですが、これは実のところ裏で「ジャンクション」を作成しているようです。 ジャンクションとは、シンボリックリンクの旧バージョンのようなもの。シンボリックリンクと同じように、Cドライブに「OneDriveフォルダの皮をかぶったどこでもドア」を作成することができます。シンボリックリンクとの違いとして、ファイルへのリンクは作成できない点等があります。 ◇シンボリック・リンクとジャンクションとハードリンクの違い ◇リンクいろいろ ジャンクションも、シンボリックリンク同様NTFSのリパースポイントという技術を用いているので、ジャンクションの置き場所(上の画像ならCドライブ)は、NTFSである必要があります。(通常システムドライブはNTFSなので、気にする必要はありません) 今回、この方法でOneDriveフォルダをSDカードに設定することに成功しました。詳細は後述します。 ◇Windows8.1タブレットにて「microSDカードをHDDとして取り扱う方法」を試してみました ◇ディスク・ボリュームをほかのボリュームのフォルダに割り当てる方法(NTFSのリパース・ポイント機能を利用する) ◇microSDカードのHDD化 - フォルダへのマウント(低難度) なお、前述のようにシンボリックリンクが利用可能になったのは、WindowsVista以降。XPまでは存在しなかったので、古い文献ではリパースポイントとマウントポイント(ジャンクション)を同一のものとして扱っていることがあるようです。 ◇リパース・ポイントとは - Windows用語集 (失敗した方法)シンボリックリンクの作成手順今回購入したmicroSDXCカードは、Amazonで安かった64GBの「Team Micro SDXC UHS-1」 購入時のファイルシステムはexFATでしたが、一応NTFSでクイックフォーマットしておきました。exFATのままでも、特に問題はないはず。 ![]() では、Cドライブにあるユーザーフォルダ内のOneDriveを、Eドライブ(SDカード)にリンクしてみましょう。 まず、SDカード上にリンク先の実体フォルダを作成しておきます。右クリック→新規作成→フォルダー でOK. ![]() シンボリックリンクは、コマンドを実行する際に自動生成されますが、リンク先の実体フォルダは、このようにあらかじめ手動で作成しておく必要があります。 でないと、作成したシンボリックリンクをいざ開こうとすると、こんなエラーが出て「リンク先が見つからねーぞゴラァ」って怒られますw ![]() 次に、シンボリックリンクの作成。 コマンドプロンプトから作成します。管理者権限でコマンドプロンプトを起動し、次のコマンドを入力。/dオプションでは、フォルダ(ディレクトリ)へのシンボリックリンクを作成します。 mklink /d "シンボリックリンク≒どこでもドアの置き場所" "ファイル実体を保存したい場所" ![]() これでシンボリックリンクが作成されました。 早速OneDriveを起動するのですが、前述のように、Windows10のOneDriveではシンボリックリンクが利用できないようで、エラーが返ってきます。 ![]() ![]() (成功した方法)マウントポイント(ジャンクション)の作成手順シンボリックリンクはダメだったので、それならばと、マウントポイントの作成に挑戦。結果的に、これでOneDriveフォルダをSDカード上に移動することができました。 まず、Cドライブの任意の場所に適当なフォルダを作成。 今回は、Cドライブ直下に rPoint というフォルダを作成しておきました。 ![]() 次に、スタートボタンを右クリック→ディスクの管理を開き、SDカードを右クリック→ドライブ文字とパスの変更 ![]() 「追加」 ![]() 「次の空のNTFSフォルダーにマウントする」にチェック、「参照」ボタンから、先ほど作成した rPoint フォルダーを選択、「OK」。 ![]() これでマウントポイントの作成は完了。OneDriveを起動し、設定を行います。 ![]() ↑このように、Cドライブの rPoint フォルダにアクセスすると、どこでもドアで転送されてSDカード内のファイルにアクセスできるように。 OneDriveフォルダの実体があるのはSDカードなのですが、仮想的に C:\rPoint\Slink_E\OneDriveというフォルダがあるかのように振る舞うわけ。 今回はエラーもなく、成功! この後、OneDriveに保存しているファイルをインターネットからダウンロードするので、しばらくPCを放置しておく必要があります。 ![]() なお後日談として… この設定をした後、PCを持ち歩く際、移動中にSDカードが抜けてしまった(正確には半刺し状態になった)ことがありました。 あわててSDカードを刺しなおしたところ、マウントポイント(ジャンクション)は維持されていましたが、OneDriveとPCの連携が解除されていました。 OneDriveを起動しログインしなおすと、再び問題なく利用できるようになりました。 このときはファイルの破損などもありませんでしたが、精神衛生上あまり良くないので、SDカードが脱落しないように工夫が必要かもしれませんね。。 マウントポイントとジャンクションは同一のものらしいこの後、コマンドプロンプトのdirコマンドで見てみると、Cドライブに作成した rPoint フォルダは、JUNCTIONと表示されます。 どうやら、マウントポイントの作成は、実のところ裏で「ジャンクション」を作成しているみたい。 ![]() ついでに、シンボリックリンクはSYMLINKD、普通に右クリック→ショートカットの作成 で作ったショートカットファイルは、***.lnkという形で表示されます。 ![]() 今回のように、シンボリックリンクやジャンクションを利用すると、本来はCドライブ上にしか置けないファイルやソフトを、SDカードやUSBメモリ、外付けHDDにインストールすることができるようになります。 また、例えばiTunesの音楽ファイルをCドライブに保存しているけれど、容量がいっぱいなのでDドライブに移動したいというとき。 もちろんiTunesの設定を変更して、音楽ファイルの保存先をDドライブに設定してもいいのですが… CドライブからDドライブにシンボリックリンクを張れば、iTunesの設定はそのままで、Cドライブを参照しているはずなのに音楽ファイルの実体はDドライブにある、なんて利用法も可能かもしれませんね。
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win10の更新ができない
TransbookT100TAMの所有者です。当初からWin10の状態で購入。キーボード部分にある500GBの容量はあくまでもデータのストックでしかないことを購入してから理解しました。64GBのSDカードを仮想HDDとしてマウントするところまではできた(その結果、アプリやソフトをインストール可に)のですが、win10のアップグレードの容量をSDカードに指定すると、「BitLockerで保護されている」メッセージが出て更新できません。これはパソコン全体のBitLockerを解除することでインストールが可能になるのかよく分かりません。お知恵を頂けないでしょうか? 【2017/08/28 11:19】 URL | とんたろう #- [ 編集] Re: win10の更新ができない
こんにちは、コメントありがとうございます。 今回は、Windows10の旧バージョン(ver 1511 あるいは 1607)から、最新のCreators Update(ver 1703)へのアップグレードを行いたい、ということでよろしいでしょうか。 (現在のバージョンは、キーボードの [Windows]+[r] を同時押し→「winver」と入力→OK で確認できます) -- ただ、状況が分からない点がふたつあります。 まず、「win10のアップグレードの容量をSDカードに指定すると」というのが今ひとつわかりません。 更新アシスタントを用いて、Windows10 ver1607からver1703へのアップグレードを行う際に、Cドライブの容量が足りない場合。通常、次のような画面が表示されます。 http://blog-imgs-110.fc2.com/b/a/r/bartlettjp/2017082814404275f.png この手順では、「win10のアップグレードの容量をSDカードに指定する」ことはできません。 とんたろうさまは、どういった手順で「win10のアップグレードの容量をSDカードに指定」されたのでしょうか。 仮に何らかの方法でSDカードに指定できた場合、それをSDカードではなく、キーボード部分の500GBのHDDに指定することはできませんか? それが可能なら、一番手っ取り早い気がします。 そしてもうひとつ、「BitLockerで保護されている」というのもやや疑問ですね… BitLockerは、Windows10 Proでしか利用できないはず。 とんたろうさまがお持ちのT100TAMはわかりませんが、少なくとも私の所有するT100TA-DK532GS(当初はWindows8.1だったものをアップグレード)は、Windws10 Homeなので、BitLockerは使えません。 もし仮想HDDとしてマウントする際など、何らかのきっかけでSDカードにBitLockerがかかってしまっている場合でも、上述のようにキーボード部分の500GBのHDDに指定することで回避できませんか? (私は結局、この記事の②仮想HDD は試さずに、④マウントポイント を用いて容量不足を解消したので、仮想HDDについてはよくわかっていないのです。加えてBitLockerも利用した経験がなく。お役に立てず申し訳ない。。) -- ただ、解決法はほかにもあります。 もしキーボード部分のHDDでも無理だった場合… MediaCreationToolを用いて、USBメモリやSDカード、キーボード部分のHDDに「ISOファイル」をダウンロードしてマウント、そこからアップグレードするという手もあります。 参考:http://johokankyo.com/windows/tablet1703upgrade/ (途中、使用するメディアを選択する際に「ISOファイル」ではなく「USBフラッシュドライブ」を選択すると、USBメモリの中身はすべて消えます。ご注意ください) 一度お試しください。 |
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Author:Emmett
【生態】
えめっと。
近畿圏に生息、ついにティーンエイジャーを卒業してしまった男。
【趣味嗜好】
オタク、Keyファン。
主にergクラスタだが、AngelBeats!以来アニメも見る。
そろそろ新しいPC組みたいなー、と思っている今日この頃。
詳しくはココ
【連絡先】
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