-ダイモンのブログ-

エースコンバット アサルトホライゾン 製品版 感想・レビュー

10月13日に発売された、『エースコンバット アサルト・ホライゾン
昨日、キャンペーンモードをクリアしました。(難易度:ハード)

感想としては、チャレンジ精神はすばらしいが、良作の域は出ない、といったところでしょうか。
以下ちょっと長くなりますが、駄文ながらレビューなどしてみようと思います。

●新生!フライトアクション
もう至る所で言われてますが、まず最初に。
ちょっと乱暴な言い方をしますが…
『これは従来のエースコンバットではありません。』

巷の評価を見ていると、「エースコンバットの名前じゃなければ…」「エースコンバットとしての正統進化が…」「歴代エースコンバットの方向性が…」「もうCall of Dutyでいいよ…」etc..
といった感じで、とにかく「こんなのエースコンバットじゃない!」って意見が圧倒的です。

これだけ大勢の人が言っているので、そこは間違いありません。

個人的に思ったのは、【フライトシューティング】ではなく【フライトアクション】ゲームになった、ということ。
これが一番的を射た言い方なんじゃないかなー。


●ACE COMBAT “REBIRTH”
開発スタッフへのインタビューなどで明らかになってますが、本作の開発始動前、エースコンバットシリーズは売り上げが低迷し、バンダイナムコ上層部から「エースコンバットはもういらないんじゃないか?」と言われていました

そこで、開発チームは本作のテーマを“Rebirth”(生まれ変わり、破壊からの再生)に据えます。
そして『エースコンバットに何が必要で何が必要ないのかを考えた時、最終的に「飛ぶの? 飛ばないの?」、「撃つの? 撃たないの?」ぐらいまで要素を分解した』(河野PD)

すると最終的に出てきたのは、「難しいところは置いておいて、撃って、破壊して、気持ちいい」すなわち、「エースコンバットは爽快で快感なゲーム」だったそうです。
皆さんも、エースコンバットのどこが好きですか、と聞かれた時、「簡単に、爽快に、空を飛べること」って答える人は多いんじゃないでしょうか。

そうして出来たのが、こちらのイメージ映像。


この時点で、すでにDFMの原型らしきものはできています。


●DFMありきのゲームメイク
本作の目玉となる新機能、DFM(ドッグファイトモード)。

未プレイの人のために簡単に説明すると…


敵機の後ろを取ると、L2+R2(PS3版デフォルト)ボタンでDFMに突入。
敵機がドアップになり、機関砲とミサイルの嵐を敵に浴びせ、撃墜することができる。

この間被弾した敵機からはオイルや破片が飛び散り、とにかく派手な破壊演出が繰り広げられる。
また、DFM中に撃墜すると、羽をもがれながら破壊墜落する敵機のアップが映し出されることがある。

なお、DFM中はある程度自動で敵機を追いかけてくれるようになり、プレイヤーは敵を画面中央に捕らえる操作に集中することになる。


このゲームが発表されたとき、最初に出たPVでもDFMがとにかく前面に押し出されていますよね。


いままでのエースコンバットのPVは、リプレイシーンやムービーシーンを中心に作成されていて、購入してもPVみたいにカッコよく飛べないじゃん、ってのがありました。
それが、本作ではDFMの導入により、プレイ中に誰でも、PVみたいにカッコよく飛べます、ってのがウリのひとつでした。

このDFMが、従来のエースコンバットとの一番大きな違いにして、本作を「フライトアクション」とする一番の要因です。

巷で最も批判されているのは、【通常モードではミサイルが当たらない】こと
敵の残像を狙ってるんじゃないかってくらい、当たらない。もうスカスカ。
そして従来のシリーズではヘッド・トゥ・ヘッド(お互いに真正面から激突)で撃たれるミサイルはすごく強かったんですが、今回はこれもろくに当たりません。

ですから、雑魚敵も、敵エースも、とにかくDFM&DFM&DFM...で倒すことになります
通常モードでミサイルが当たるのは、ほんとに完璧にいい場所を取れたときだけです。
そんなタイミングを狙っててもしょうがないので、基本的にDFMで戦って、お?きみいい場所にきたねー、って時にたまに通常モードで敵を倒す、って感じ。。
これに関して、もう言い訳は許されません。

従来のエースコンバットなら。


必死に敵の後ろを取って、ミサイルを撃ち込む!
が、ひらりと躱される…

そしてもう一発撃つ!
当たるか?当たらんのか…!?
(ヒューーン)
(どーん…。。)
当たったー!!


っていう感じがない。
「自由さがない」「飛ばされている、という印象」など、巷の酷評の多くは、結局ここに収束するんじゃないでしょうか。

なんというか、爽快は爽快でも、上のがんばって敵を捕らえて、「当たったー!!」っていう爽快感と、本作の「ドカーン!!」っていう爽快感では方向性が違いますよね。

このベクトルの違いが、従来ファンに批判されまくってる根本的な原因なのかも?


●DFM以外の、フライトアクションたる所以
上記のように、今回敵を倒すのに大切なのは、「敵の後ろに必死にくっついていく」ことではなく、「うまい具合に一瞬敵の後ろについて、DFMを仕掛ける」ことです。

そのために導入されたのが、急減速&急旋回
従来のシリーズでは、減速しながら旋回すると旋回速度がアップしたのですが、本作では旋回中に減速すると、一瞬グッと急旋回します。

これによって、DFM突入のための背後取りがよりスピーディーになりました
これとDFMの導入によって、スピード感は確かに従来シリーズよりも格段に向上しています

ただ、減速のタイミングによっては、旋回しすぎて敵機を行き過ぎてしまうことも…
このあたりも、狙って撃つ「フライトシューティング」から、ボタンタイミングが重要な「フライトアクション」になったと私が考える要因のひとつです。

DFM中は常に機関砲を撃っていることも多く、またDFM中にミサイルを撃つタイミングも、サークルが赤くなったときを狙うことになるので、総じて従来シリーズよりもボタン操作の機会が増えており、これは「フライトアクション」って言うのがしっくりくるなー、と思いました


●その他の新たな挑戦
本作には、DFM以外にも多くの新システム、新要素が追加されています。

・ASM(エアストライクモード)
ファイター(戦闘機。空戦用の機体)ではDFMが利用できますが、アタッカー(攻撃機。対地攻撃用の機体)ではASMという新システムが利用できます。

これが今までに見たことのないゲーム画面で展開されるんですよ。
最初は結構「おお…」ってなりましたねー。

他のレビューを見ていると、ぶっちゃけイラネって意見もあるようですが。
確かに、アタッカー(攻撃機。対地攻撃用の機体)でDFM(戦闘機とドッグファイトを繰り広げる機能)を搭載するのはちょっと…、ってことで、結果的にこういうシステムになったのかな、という印象はうけました。

ただ、ストーリーモードでASMが要求されるのは2ミッションほどです。
どちらかというと、オンライン対戦で敵陣営を攻撃するときに使うことを想定しているのかもしれません…?

・爆撃機
従来のシリーズでは、爆撃機の護衛任務はあっても爆撃機を操縦する機会はありませんでした。
そして今回初登場。ストーリーモードでは1ミッション登場します。
上記ASM(エアストライクモード)をブラッシュアップしたような画面で、バラバラと爆弾をガンガンばら撒きます
レーダー網をかいくぐって敵地に侵入したり、敵戦闘機に攻撃されるも逃げ切ったりと、ミッション内容はバラエティに富んでいます
個人的には、ASM(エアストライクモード)は廃止して、爆撃機に統合しちゃってもよかったかな、という気はしました。

・AC-130ガンシップ
侵攻する見方地上部隊を、遥か上空から砲台を搭載した機体(AC-130)で援護します。
ストーリーモードでは1ミッション登場します。

こちらは、有名なFPS(一人称視点シューティング)である『Call of Duty4』にもほとんど同じようなミッションが登場しますね。

ただ、単にCall of Dutyをパクるのは気が引けたのか、本作ではカメラの倍率が低いと敵歩兵が見えなくなっていて、やや難易度は高め。
低倍率カメラでも敵の撃っている弾丸なんかは見えるので、それを参考に目安をつけて、高倍率カメラで敵を発見、殲滅といった流れになります。
現実的という意味では、こっちのほうがリアルなのかもしれませんがね。

・ヘリガンナー(ドアガンナー)
ヘリコプターのドアガンナーとなって、地上部隊を空から援護します。
ストーリーモードでは2ミッション登場します。

こちらもCall of Dutyに似たようなミッションがありますね。
ただ、Call of DutyではFPS(一人称視点。画面には自分の手が映る)ですが、こちらはTPS(三人称視点。画面にはキャラクターの後頭部が映る)です。
まぁぶっちゃけ大して変わらん。

ちなみに、本作ではサウンドチームがアリゾナまで行って、実際にガトリング砲をぶっ放してきたようです
というわけで今回は実際のガトリング砲の音を元にしており、Call of Dutyのゲーム的な派手な発射音ではありません。
実際の銃の発射音なんてどれも似たり寄ったりらしいので、Call of Dutyのように銃器が多く登場するFPSでは、音も発射時のフラッシュも派手目に演出されているんですね。

・攻撃ヘリ
体験版でもプレイできます、攻撃ヘリ。
従来のシリーズでは、ヘリというとミサイル一発であっさり墜落できるいいカモでしたが、今回はその攻撃ヘリにも搭乗・操縦できます。

基本的にL2で狙って、R2でガトリング砲発射、というややFPSに似た操作方法になっています。
ただ、操作が単調な分、敵が多いとやや作業感が出てくることは否めません
特に敵の攻撃ヘリとガトリング砲でちまちま撃ち合いしてると、もういいよ…ってなってきます。

コツとして、対ヘリ戦では、ガトリング砲を敵攻撃ヘリの進行方向に向かって撃つこと。
ある程度近づいて敵前方に弾をばら撒いてやれば、比較的早く敵を撃墜することができます。

なお、ストーリーモードでは、攻撃ヘリのミッションは2つだけですから、あくまでオマケと割り切ってプレイすれば、それほど苦になることもないでしょう。


(※以下ストーリーのネタバレあり。未プレイのかたは注意)
●ストーリー:エースの苦悩を描く

エースコンバットシリーズは、そのドラマチックなストーリーも人気でした。
ただ。
今回はストーリーの方向性も従来とは全く異なります

今までのエースコンバットというと、劣勢にある国の戦闘機乗りが徐々にその頭角を現し、ストーリー後半に掛けてエースへとのし上がっていく、というストーリーがほとんどでしたが…

今回は、基本的に主人公(ビショップ中佐)は最初から凄腕のエースパイロットとして認知されているようです
また、従来シリーズとは違い、主人公の顔もきちんと映りますし、主人公像は明確に定められているようです
さらに、今回は現実世界を舞台としており、アメリカvsロシアというまぁ戦争ゲームとしては割とありきたりな設定。

ここまでは特に問題はなかった。
従来シリーズでは語り部が新聞記者とかテレビ取材記者とか、マンネリ化してきていたので、本作では主人公を明確に定め、映画や小説のように、第三者視点で物語が進行
シリーズからの脱却として、大いにアリかに思われた…


が。
全く持って、その主人公像なんかの設定が生きているように感じられない

突然ミッションが終了し、突然みんなが基地で談笑してるムービーシーンに入り、気づいたらもう主人公は次のミッションエリアで作戦行動に入っている

なんか基地にへんなおっさんがおるなー、と思ってたら、主人公がミッションから帰還してきたらいつのまにか裏切ってやがった
と思ったらなんか知らんけど有名な敵エースが現れて、そのおっさん殺した
新兵器隠し持っててワシントンが危ない!
気づいたら主人公はワシントン上空にいた
で、その有名な敵エース落とした。
主人公「恐怖に打ち勝った」
THE END


えーーー…
なんなの?
やる気あんの?


ストーリーとして破綻してるわけでも、ストーリーが理解できないわけでもありませんが、全く持って感情移入などできない
合間合間の描写が少なすぎて、主人公がどういう人物なのか、結局最後までよくわからなかった

裏切り者の将軍は、なぜ裏切ったかもよくわからない。
そもそもどんな人物なのかよくわかる前に裏切ってあっさり殺されてる
イリッチとかいう噛ませ犬は、なんか敵に捕らえられたから助けてやったらいつの間にか裏切ってる
しかもなんか主人公と仲がよかったような雰囲気?
でもプレイヤーにとっては、「え?誰?」
そしてあっさり撃墜されて、その後音沙汰なし。

ヘリの操縦士も撃墜されてその後音沙汰なし。
ドアガンナーも、撃墜されてもしかして死んじゃったのか?と思ったら後のミッションであっさり復活してる。
今までなら、撃墜されたら一言しゃべって死んでいくし、墜落したらその後何らかの報告はあったよね。
死んだの?生きてるの? それさえも分からないってどんだけー

主人公の相棒(ガッツ)とは仲が良かったらしく、撃墜されたときビショップ(主人公)はめっちゃテンパッてる。
ガッツが撃墜されたあと、敵エースと戦いながら「ガッツ…」とか突然つぶやく。
しかも、ガッツが撃墜された後なんの情報もないまま次のミッションに進んで、え?死んだん?って思ったら、どうやら無線の会話から察するに現在捜索中やって。
え?あいつ結局どうなったん?ってなるのはあんまりじゃないだろうか。。
これも合間の描写が少なすぎる。


普通なら、ガッツが撃墜されたミッションが終わった後、ムービーシーンで「ガッツは見つかったか?」「いいや、まだだ」みたいな会話をしながら、次のミッションエリア(ワシントン)に向かってるシーンが挿入されるべきだった。
それが、本作ではさっきまでマイアミにいたのに、気づいたらワシントンで飛んでる

しかもラストはなんなの?爆撃機のオネーチャンと仲よかったんや。
このあたりの人間関係もそうだけど、上にも書いたようにビショップの主人公像も結局よくわからないまま
仲間は大事にする、いつも冷静、へー。それくらい公式サイト見りゃわかるっつの。
今回、なんのために主人公を明確にキャラ付けしたのか。それが全く生きてない
その程度の薄い設定なら、従来どおり主人公は謎の人間でおkww

あげく、問題の敵エースはなんか妻がアメリカ人に殺されたってのを根に持って「傲慢なアメリカ人」とか言ってる
なにが傲慢なんや…賠償せんかったからか…?
そしてなんでそんなにビショップ中佐にこだわってんねん…
こいつの敵はアメリカであってビショップじゃないはずだが…
わるいけど、これならエース3のディジョンとかサイモン(どっちもたいがいのキチガイ人間w)のほうがよっぽど共感できますね。

今回はリアル路線ということで、アメリカの軍事小説家をアドバイザーに迎えたそうですが、やっぱりドラマチックな方向性で行くなら、日本人のアニメ監督と一緒に作るほうが絶対丁寧で、ドラマチックな話になったんじゃないかな。。

というか、根本的に、「現実世界」というのがエースコンバットのストーリーに合わなかったのかもしれません。

あるいは、エースコンバットX2みたいに現実世界を舞台にはしているけど、ストーリーは完全にフィクション、とか。
現実世界を舞台にする一番のメリットっていうと、知っている街が出てきて、有名なオブジェクトを見て「おお…」ってなることでしょう?
それならX2の路線でもよかったかもしれません。

ただ、世界的に戦争ゲームは現実世界を舞台にリアルな戦争、ってのが最近のトレンドなのは確かで。
もういっそのこと、完全にドラマ路線は捨ててCall of Dutyみたいな戦争ゲームにしちゃったほうがよかったのかもしれませんね。。


●感想
さて、ここまで、ストーリーの項目を除いて、なるべく中立的に特徴なんかをレビューしてきたつもりですが。
ここからは各要素の感想とか簡単に。

◇良かった点
・ACE COMBAT“REBIRTH”
過去作品からの脱却、新たな挑戦という意味では成功ではないでしょうか。

あまり今まで見られなかった、「フライトアクション」ゲームを切り開き、またゲーム画面もDFMの破壊表現や、ASMの俯瞰視点と、今までになかったものを作り出しました

総じて、本作が今までに類を見ないゲームであることは確かです。
すでに成熟期に入っているゲーム業界で、新たなものを生み出すというのはなかなかに大変なことで。
そのチャレンジ精神、開拓力という意味では、実はこのゲーム、スゲーんじゃね…?

本作の批評なんかもきちんと吟味して、ブラッシュアップすれば続編が神ゲーとなる可能性も…なくはないんじゃないでしょうか。

・DFM
いろいろと至らない点は多いです。
撃墜後の演出や画面の汚れが気に入らないという人のためにOFF設定を作るのはさほど難しいことではないでしょうし、また完全にDFMありきのゲームバランスになっているのも確か

しかしながら、破壊表現、すなわち派手に「やった!」って充足感を得られるという点では大いに評価できます
減速中の急旋回でサッと後ろを取って、DFMに突入、バンバン弾を撃って、ドカーーン!と撃墜する。
本作が公式に発表しているジャンルは「超音速・大破壊シューティング」ですが、そのスピード感と派手な破壊演出は確かで、「超音速・大破壊」はきちんと表現されていると思います。

破壊演出は、個人的な印象としては「バーンアウトパラダイス」(ド派手にクラッシュするカーレースゲームです)の戦闘機版、って感じで素直に楽しめましたね。

また、DFMで引っ張ってもらいながらビルの谷間を飛びぬけたりするのは見ている分には楽しい
ただ、この「引っ張られている」のがユーザー自由度を奪い、批判される点になっているのもまた確かで。
うーむ。難しいですが…私としては、ところどころにそういった敵が挿入されるだけなら別にかまわないのでは?と感じました。


このDFMのアクション・破壊表現を気に入るかどうかが、

このゲームの評価を分けるといっても過言ではないでしょう。

あ。あと、敵にDFMを仕掛けられたときに形勢逆転できる「カウンターマニューバ」は、慣れると結構楽しい
マルコフ(ラスボス)相手にガンガンカウンター決めると、結構脳汁出てきますw

・爆撃機
個人的にものすごく気に入りました。
バラバラと爆弾をばら撒く絨毯爆撃は、着弾時の演出もあいまって爽快感抜群
ハリウッドのアクション映画とかが好きなタイプの人間ならきっと気に入るはず。
また、単に爆撃任務だけでなく、レーダー網の突破や敵戦闘機からの逃走など、バラエティに富んだミッションは必見

ちなみに、レーダー網の突破など、従来シリーズの伝統でもありますが、ラストステージはトンネルではありませんでした。。

・音楽
これはもう、流石の一言
今回、音楽が一番、シリーズの血を正統に引き継いでるかもしれません
現在、ララビット限定版特典のサントラをヘビーローテーション中w

メーンテーマ?のサビのメロディラインとかいいよね!
ただ、総合的に見ると、エース5・ZEROに比べると印象に残りにくい曲が多かった印象はある
エース5を10点とするなら、7~8点くらいかな?
ただ、派手にギターかき鳴らしてみたり、アラビアン風の音楽だったりと、ゲームにあわせた音楽がこういうものだった、ってことなのかもしれません。
全曲収録のサントラ、是非とも一般発売してくれー!!

・演出
冒頭のベイルアウトシーンに始まり、ボロボロの機体で着陸して滑走路でクラッシュしたり、滑走路で目の前を飛行機が墜落していったり。
普通なら見ることの出来ないシーンが処々に挿入され、飛行機好きならきっと胸がときめくはず!
ただ空母からの発艦はなぜかなかった…
滑走路までのタキシングとか、自分で操作可能にして、やりたくない人のためにスキップ可能にする、とかもアリだと思いますけどねー。

また、ムービーシーンでも、一部視点が動かせたりと挑戦は伺えた
ただ、最近はムービー全編動かせるゲームあるので、目新しさには欠けたかな。
どうせならもう、FPSみたいに歩くのもユーザーにやらせちゃえば良かったんじゃね?
え?それはやりすぎ?
そうかー。。
でもFPS好きにはきっと受けると思うw

そして印象的だったのが、エンディングのスタッフロール
前半、なにこれ!なんかカッコいい!!
ストーリーのラストが「恐怖に打ち勝った」だもんで、えーー… と思ってたら、なんかスタッフロールのムービーと音楽見て、まぁいっか。ってなっちゃいましたw

・一緒に飛んでるNPC
いままで、エース6を除いてCPUはいるのかいないのかわからないくらいの動きしかしてませんでしたが、今回はかなり動きます。
自分の獲物を見方に奪われることもあるくらい、よく動いてます
ここは次世代機の性能を遺憾なく発揮できているかと。


◇まぁアリな点
・攻撃ヘリ
上にも書いたように、L2+R2のガトリング砲でちまちま攻撃する、その単調さから作業感を感じる部分もある
ただ、たった2ミッションだけなので、あくまでオマケのミニゲームだと思って割り切ることは可能かと。
むしろ、地面いっぱいに敵が群がっているところにロケットランチャーをぶっ放して一掃するのは地味に楽しかったりw
ただ、敵攻撃ヘリはもう少し弱体化してもいいと思う。

・AC-130 ガンシップ
上にも書いたように、敵を見つけるのがやや難しい。
簡単・爽快がウリの「エースコンバット」なんだから、もうちょっと簡単にしても良かったんじゃないかなー、という気はする

一方、こんなもんイラネ、Call of Dutyじゃねーんだから、って意見も結構ありますが、あくまで1ミッションだけのオマケサブミッション、味付けですから、メインである戦闘機がないがしろにならないのであれば、こういった遊び要素も大いにアリだと思います。

というか、歩兵戦のCall of DutyでAC-130ってののほうがよっぽどおかしい
それでもエースコンバットが叩かれるのは、やっぱり先に出したほうが勝ちなんでしょうねー。

・ドアガンナー
まぁこれなんてFPS?って話ではありますが。
AC-130同様、戦闘機のオマケとしてならアリだと思います。
「空の戦いを全部遊べます」っていうわかりやすい売り文句にもなるしw

・ASM(エアストライクモード)
上にも書いたけど、爆撃機と統合しちゃってもよかったかな、という気はする
ただまぁアタッカー機体でDFMってのもアレなので、仕方ないのかも。
A-10でF-22必死に追いかけてたら流石に吹くモンねww

ただ、DFMに比べてやや難易度は高い印象
ASM中は爆撃機みたいにゆっくりと水平飛行しながら爆弾・ミサイルを撃つことになるので、後ろから敵機に攻撃されると一方的に被弾します
もうちょっとシステムのブラッシュアップは出来るかもしれませんね。

・1ミッションが長い
確かに、長い。
まぁオートセーブで、撃墜されてもチェックポイントからの復帰なのでそれほどストレスにはなりませんが。
もうちょっと短めでも良かったかな、という気はする。
ここは、洋ゲーみたいに湯水のように予算をつぎ込んだりは出来ないので、ひとつのマップでなるべく長くプレイ時間を稼ぎたかった、ってのもあるのかもしれません。

・HP自動回復
今回は右下のHP表示が消え、ダメージを食らうと画面中央に警告が出るようになりました。
で、一定時間被弾せずに飛んでると、自動で回復してくれます

河野Pがインタビューで言ってましたが、「空中に回復アイテムが出てくるなんてことはないじゃないですか(笑)」
確かにそうですw
そこで今回はFPSみたいに時間経過でHP回復、ということになったわけですが…
FPSでなぜ時間経過回復が許されるかっていうと、物陰に隠れて攻撃をしのぐことが出来るから、なんですよね。
それを開放空間のエースコンバットで採用したのは、ちょっと短絡的に過ぎたのかな、という気はしないでもない。

ただ、結果的にゲームバランスがいい感じになってるので、まぁ良いか、といったところ


◇悪かった点
・ストーリー
もう興奮して上にほとんど書いちゃいましたが。
物語のつながりがチグハグでで、全く感情移入できない
いつの間にか始まっていつの間にか終わってた

たぶん製作スタッフは物語の製作にも携わっているわけで、テストプレイでも脳内で勝手に補完しちゃったんでしょうがプレイヤーはそうは行きません。
もうちょっと客観的に自分の作ったゲームを見れるようにならないとダメかも。。

あと、個人的に思ったのが、ブリーフィング・デブリーフィングの存在
今回はシームレスな展開をさせたかったようで、いずれも基本的に廃止されていますが、実はこの二つって、ストーリーの説明に結構役に立ってたんじゃね…?
今回はこういう経緯でどこに出撃するんだな、ってすぐわかるじゃないですか。

Call of Dutyみたいに、ムービーシーンの一部でもいいから、ある程度のブリーフィングは必要じゃないかなー、と思いましたね。
Call of Dutyの歩兵とは違い、戦闘機は世界中どこにでも飛んで行きますし、行動範囲も広いので、主人公がどこに移動するのか、プレイヤーに効果的に知らせる手段としてのブリーフィングはあってもいいと思います。

・通常モードのミサイル
なんで当たらんねん!

・やりこみ要素
各所のレビューでも言われてますが、従来のような(キャンペーンモードの)スコア制、ネームド機、機体購入システムはありません
(一応、フリーモードでスコアとランクは出るようですが、キャンペーンモードの評価は反映されません。所詮オマケな感じは否めない)
ぶっちゃけ、ストーリーもちょっとアレなので、キャンペーンモードを何週もするのは人によっては結構しんどいかもしれません。

・時間制限
「爆撃機がここに到達するまでに撃墜せよ」「逃げられる前に撃破せよ」ってミッションがいくつかあるんですが、これもユーザーの自由度を下げてますよね。
私は難易度ハードでクリアしましたが、撃墜されなくてもタイムオーバーでやり直し、ってのが何回かありました。
雑魚敵の相手なんかしてたら間に合いません
ちょっとシビアすぎたかなー?


●総評
「エースコンバット」だと思わず、先入観を一切なくしてプレイすれば、十分面白い部類に入る良作だと思います。
なるほど、こういうゲームもあるのか、こういうのもありなんだなと思えるなら一度プレイしてみる価値はある

本作の評判がなぜ悪いか、レビューを見てると、やはり「これはエースコンバットじゃない、ProjectACESが作った新しいミリタリーゲーム」「エースコンバットファンが求めるのは、全く新しいゲームではなく新しいエースコンバット」って意見が多いんですよね。
エースコンバットだと思わなければ、それなりに良作であることは確かではないでしょうか。

このゲームを買おうか迷ってる人。
とにかく体験版をやってみてください。
DFMが気に入れば最低でも良作にはなります。
DFMが気に入らなければ恐らく積みゲーになります。


シリーズファンで、昔と同じエースコンバットを求める人は購入してはいけません。
時代の流れについていけないのなら、PS2でカチャカチャやってた方が幸せです。



ただまぁ…
せっかくなので、PS3で従来のエースコンバットの正統進化版もやってみたいとは思いますね。
このところ話題のHDリマスターとかどうっすか!?ナムコの上の方の人!

従来の「エースコンバット」と、新たな「アサルトホライゾン」を、別のシリーズとして今後展開する…とかさすがに無理ですかねー。。

●ブログ内関連記事
エースコンバット:AH バンナム公式通販限定版 速攻フォトレビュー
エースコンバット:AH 発売間近!テレビCM放送中 ほか
エースコンバット:AH 体験版 感想
エースコンバット3(PS1)をPS3でやってみた
エースコンバット 最新作発表! キターーー!!

-ダイモンのブログ トップへ-

関連記事
スポンサーサイト




この記事に対するコメント

こんにちは
さっきクリアしました。↑の記事でおっしゃられている事,概ね同意です。基本的にシステム面での新しい試みは結構好感触です。目玉のDFMは特に。これが好きになれればハマれますよね。戦闘機のASMはイマイチ爽快感が無かったです。爆撃機だけにすれば~という意見に賛成です。爆撃ミッションは何度もやり直しましたが面白かったです。

致命的なのは従来のエスコンにあった中身の濃ゆ~いストーリーが、今作ではバッサリ切り落とされた事ですね。ブリーフィング、デブリーフィング、その合間に挟まれるムービーで紡いでいくほうが絶対感情移入しやすいし状況把握も出来ると思うんですよ。唐突感は僕も常に感じてました(笑)アッサリしすぎ・・・なんか知らない間に「あれ?イリッチって今味方なんだっけ?と思ってたらいつの間にか新生ロシア軍でPAK-FAに乗り込んどるがな!?!」状態でした。イリッチ所在不明すぎ。自分が不注意すぎたのか!?wもうちょい登場人物同士のやり取りシーンを増やせばいいのに。「新しいエースコンバット」の心意気は買うけど、ストーリーテリングは今まで通りアツいままでいて欲しかった。っていうかアツくしたいんだろうけど全く表現できてない印象です。棒読みって感じでしょうか。

個人的にはめまぐるしい戦闘の中、無線の内容を聞き取る余裕が無かったのも悔やまれます・・・シューターとかマジックとか部隊名が飛び交うのはカッコいいけど、状況を把握しにくかったです。
結構無線でストーリー上大事なこと話してた気もするんですが・・・(気のせいか?)

あとやっぱり艦載機を出すなら空母からのテイクオフ、ランディングを取り入れて欲しかったですよねぇ(5のケストレルみたいに)艦載機限定ミッションでスパホを使うぞ!と意気込んでたんですが肩透かしでした(^_^;)

なんだかんだ言いつつドッグファイトがアツいので,マッタリと2週目に入ろうとしているところです。

【2011/10/16 18:25】 URL | ヨネスケ #neZ41GOQ [ 編集]

Re: こんにちは
コメントありがとうございます!
こんな無駄に長い記事を読んでいただけて、地味に感動しておりますww

やっぱり、DFMが気に入るかどうかが評価の分け目なんでしょうか。
ストーリーも、もう少しアツい展開&丁寧な描写があれば、マシになった気はしますね。
無線は、私は1週目は日本語音声にしたこともあって、比較的耳に入ってきやすかったです。
あ。でも、イリッチのコールサインがシューター1なのは、イリッチ戦でようやく気付きました(笑

私もぼちぼち2週目に入ってます。
難易度エースのAC-130ムズ過ぎ…(滝汗;;

【2011/10/19 06:57】 URL | Emmett(管理人) #- [ 編集]

こんばんは
私も概ね同意です。が、個人的には6の不満点が全て解消されたので、アサルトホライズンの方が断然好きです。というか6はミッション12で詰まって、まだクリアできてません。

【2011/10/22 21:39】 URL | グレイ #- [ 編集]


この記事に対するコメントの投稿

















この記事に対するトラックバック

トラックバックURL
→http://bartlettjp.blog133.fc2.com/tb.php/307-e9bcd423
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
プロフィール

Emmett

Author:Emmett
【生態】
えめっと。
近畿圏に生息、ついにティーンエイジャーを卒業してしまった男。

【趣味嗜好】
オタク、Keyファン。
主にergクラスタだが、AngelBeats!以来アニメも見る。

そろそろ新しいPC組みたいなー、と思っている今日この頃。

詳しくはココ

【連絡先】
適当な記事にコメントしていただくか、TwitterのDMあたりでどうぞ。

最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
FC2カウンター

リンク
最新コメント
最新トラックバック
ひとりごと。

ブログ内検索